神待ち、それは家出少女を家に泊めてくれる神様のような人を待つことをいうのだとか。 そんな漠然とした知識は持っていたが、実際に試したことはなかったんだ。 ただ、友人に誘われて始めたとあるサイトで 「神待ち中です。お金もないので○○駅まで迎えに来てくれる人募集」 なんて書いてあるコメントを見つけた。 お金もないのに家を出てくるとか、詰めの甘さにぞくっとした。 「泊めてあげたら何してくれるの?」 興味本位で書き込んでみると、 「私にできることなら、なんでも」 ときた。 ふーん……なんでもね。 異様にその書き込みが気になってしまって、気が付いたら、○○駅に迎えに行っていた。 そこに立っていたのはいたって普通の気が弱そうな女の子で、神待ちなんてしている子に見えなかった。 「なんか意外……」 俺がそうつぶやくと、彼女はビクッとした後、きょとんと首をかしげる。 「神待ちとかしそうに見えなかったから……」 神待ち掲示板を利用してSOSを発信 俺のその言葉に彼女はぽつぽつと語りだした。 「私、大学でいじめられてて……最初はお金とられて、でもお金って無くなっちゃうじゃないですか。 そしたら、売春して来いって言われちゃって、それが嫌で逃げだしたんですよね。だから家に帰れなくって」 意外にディープな内容を普通に語る彼女に驚いたが、 「これは売春とは違うの?」 とさらに尋ねると、 「自分が体を預ける相手はお金じゃなくて、自分で決めたかったの」 と答えた。彼女は不意に服を脱ぎ、俺に抱き着く。 ディープな話の後だったので、どうしようか悩んだが、彼女の唇が俺の唇に当たり、緩やかにお互いの舌が絡まり、身体が熱くなってしまった。 気が付けば、俺は彼女と裸でベッドで寝ていた。 「なぁ、逃げるならさ、このままここにいればいいじゃん」 よくわからない出会いだったが、俺は彼女を守ってあげたいと思ってしまったようだ。 神待ちアプリ 出会い喫茶
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