平成は30年間続いた。元年生まれももう30歳になっているのだから、結構な年月だ。平成生まれが職場に配属されてきて、昭和人間の僕も時代の移り変わりを感じたものだが、今や社会は平成生まれが動かしていると言っても過言ではない。 ちなみに、僕がセフレとの出会いをしたのは、ちょうど昭和から平成に時代が移る時だ。昭和天皇崩御の厳粛なムードの中で、不謹慎にもお互いに20代だった僕たちはセフレとして出会った。きっかけはナンパだった。昭和時代にやり残したことを考えた時に、とりあえず僕に必要だったのはセックスだった。セックスもできずに昭和が終わるのかと考えると、じっとしていられなくなった。ラッキーだったのは彼女もまた同じことを考えていたことである。こうして、僕たちは幻となった昭和64年にセフレとの出会いを果たしたのである。 もっとも、それは「俺は昭和時代にすでに童貞卒業してるよ」と言いたいだけの僕の見栄を張った行為だった。そんな既成事実を作りたいだけの関係だったので、僕たちは長続きはしなかった。険悪になったわけではないが、平成に入ってからは数回会っただけで僕たちの関係は自然消滅してしまった。 出会い系のセフレ あれから30年が過ぎた。結婚はもとからする気はなかった僕にも何人かのセフレとの出会いがあって、其れなりに幸せな平成時代を送らせてもらったように思う。そして、今また元号が変わる節目の時期を迎えて時代を振り返ってみた時に一番気になったのは彼女の存在だった。お互いに駆け込みで昭和時代に童貞と処女を卒業した関係、僕と同い年だったので彼女も既に妙齢だ。彼女はあれからどんな平成時代を過ごしてきたのだろう。僕が平成時代にやり残したことと言えば、其れからの彼女を見届けられなかったことである。 今では連絡先もわからないし、彼女の面影さえあやふやになっている。しかし、昭和の締めくくりを彼女と迎えた僕にとって、平成の総括をするにあたって彼女を切り離すわけにはいかない。昭和の終わりという区切りだけのセフレとの出会いだったが、平成の終わりも彼女と迎えたいと思ったのだ。元号が変わる瞬間、僕は30年前の記憶をたどりながら、彼女のぬくもりを感じつつオナニーすることだろう。 LINE掲示板 出会い系でのセフレの作り方
前へ次へ