その喫茶店は言わば「ナンパ喫茶」だった。マッチングアプリが普及した今は需要こそ減っているが、昔はそう言う庶民レベルの出会いの社交場はどんな土地にもどんな形であれ一か所は存在した。ナンパ待ちする女性が大挙としてたむろしている場所だ。 ただ、当然のことながら子供が容易に近づける場所ではなかった。あそこは不良のたまり場だから行ってはいけません!と、僕も親に注意されていた。だが、そうなると妄想は広がるものである。「ナンパ待ちする女性であふれかえっている」とか「その場でお金を渡してセックスができる」とか「コーヒー一杯の値段でおっぱいが揉める」とか、アホな噂ばかりが流れたりしたものだ。 僕が初めてそんな地元の「ナンパ喫茶」を覗いたのは社会人になってからである。もちろん、マッチングアプリ全盛の時代にそんなアナログな出会いを模索する必要はない。ただ、デジタル的なアプリでの出会いに不毛なものを感じていたことも確かだ。 そこにノスタルジックに浸りたい気持ちが入ってきて、生まれて初めて「ナンパ喫茶」に足を踏み入れたのである。 YYCで女性がセフレを探す方法を説明します 中には、ナンパ待ちする女性がうじゃうじゃ!・・・なはずはなかった。そこにあったのは、大手チェーンのカフェテリアに押されて閑古鳥が鳴いている古き良き喫茶店でしかなかった。 「来月には閉店するんですよ。私ももう年なんでね」そう僕に話しかけてきた店主は齢80と言うことだった。 そこで僕は、失礼は承知の上で噂について聞いてみた。ここがナンパ喫茶と呼ばれていたことはご存じですか?と。 すると、店主は「ああ、それはもう大昔の話ですよ」と話してくれた。 と言うのも、そもそもこの店の創業者の娘さんを客が口説き落としたことが始まりらしい。その結果、その客は娘さんとともに店の権利まで譲り受けたそうで、その話が広まって「ナンパ喫茶」などと呼ばれるようになったそうだ。 「ここで異性を口説けばきっといいことある、なんて言われていたもんですよ」 きっと、この店主がその客であり、娘さんとともに店を譲り受けたのだろう。その結果、この年になるまで店を続けられたのだから、ナンパ喫茶はある意味純愛喫茶でもあったわけだ。マッチングアプリでそんな純愛ができるのだろうか?とちょっと苦み走ったコーヒーを頂きながら、僕は思った。 童貞狩り 看護師のセフレ
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